商売の品

掲題は“しな”ではなく“ひん”と呼んでください。
商売の“品格”について一言。

その昔、私が小学生の頃に“仮面ライダーカード”が大流行した事がありました。
お菓子のおまけに1枚仮面ライダーのカードがついてくるのです。
これがものすごく種類が多くて、更に何らかの条件(忘れましたが・・)をクリアすると、カードを収納する専用のバインダーも貰えたのです。

カードをたくさん持っている友達は羨望の的でした。

しかし、この商品の大ヒットに伴い、「お菓子を大量に購入して、カードを取ったらお菓子だけ捨てる」
という、社会問題にもなった事象が起こったのです。
私自身も、登校途中の道端に、ライダーチップスがたっぷりとつまったゴミ袋が捨てられているのを目撃した記憶があります。
それも一度や二度ではなく。
あまりお菓子を買ってもらえなかった私は、すごくもったいないと感じましたし、「拾って食べようかな」と思う自分に対して、なんというか惨めなような複雑な感情を抱いたのを覚えています。

物品を販売する商売において、商品自体の価値を高めるのではなく、付加物の収集に重きを置くような商売は“品のない商売”です。
(この場合の読み方は“しな”でもあり、“ひん”でもあります。)

さて、勘の良い方は私がこれから何を言いたいのか、お判りでしょう。

そのとおりです。
AKB商法が、まさしくこの“品のない商売”であると私は強く主張したい!
そこには商売として販売するに値する“品物”もなければ、商売の“品格”もありません。

「金儲けの為に“品格”など必要ではない!」
「儲かれば勝ちだ!」
という姿勢が、昨今では目立つ気がします。

本当に良いものであれば、徐々に世間に浸透し、そして定着するはずです。
然るにAKB商法では、一部のユーザーの射幸心を煽る事によって売り上げを伸ばし、儲かった資金の力をもってシェアを広げようとする事で、その業界の多様性や将来性を食いつぶしているように思えます。

「短期的に売り抜けて、あとは知らん。」
と言うような商売が流行るようでは、文化も技術も発展はしないでしょう。

ここで、以前の記事でご紹介した言葉を改めて述べましょう。
商売は「売り手よし、買い手よし、世間よし」でなければならない。
江戸時代の三河商人の言葉だそうです。

「世間よし」を忘れた商売は長続きしないものです。
後に残るのは荒廃した市場のみ、とならない事を願っています。

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